以前の記事「DOMKE F-2(2):カスタマイズ」でストラップのプラ製バックル補強の為にカラビナを使用って紹介をしたけど、ちょっとカラビナについて改めて調べてみたのでそれを紹介。
大きく分けて2種類。
1.アクセサリー用
2.登山/クライミング用
1.の「アクセサリー用」は私が「なんちゃってカラビナ」と呼んでるカラビナ。極小〜大きいサイズまで多種多様で値段も比較的安い。カラーも色々あるので好みのものが簡単に見つかると思う。ただし、「クライミング(登山)用ではありません」とか、「◯◯用途以外には使用しないで下さい」等の注意書きがあって強度がどの程度あるのかさっぱり分からないものが多い。中には耐加重の記載があるものもあるけどごく僅か。これで数kgの重さになるであろうバッグの補強(吊り下げ)に使えると思う?
私だったら怖くて使えない。標準で付いてるプラ製のバックルの方が余程安全だと思う。
そのプラ製のバックルが壊れた場合の補強目的だから、ある程度の信頼性があった方がいい。
そうすると、自ずと2.の登山/クライミング用のカラビナという選択肢になる。
だが!ここでまた問題が。上記記事でも補足として書いたんだけど、登山/クライミング用カラビナはほとんどがタテ約10cm以上なんです。
ハイキングでは無く、きちんとした登山やクライミングをする方ならご存知でしょうが、カラビナで重要視されるのは強度と重さ(自重)です。タテのサイズはほとんど約10〜12、13cmなのでクライミング時にこんな事は気にしません(笑)
本来の用途以外で使う訳ですから、サイズを気にしないって手もありだと思います。そうすると選択肢は多い。ただ、大きいです。実際にDOMKE F-2に付けた写真をアップしておられる方がいましたのでリンク貼っておきます。
デカい!DOMKEのストラップの幅が5cmです。それに対してカラビナの幅が約10cm超え(サイズの記載が無いので不確か)。私はこれ、見た目がアウト。あり得ない。ちなみに付けられてるのはBlack Diamondの「ライトD」という製品です。
単体では何の問題も無いですが、DOMKEバッグに付けたいとは思いません。
私がF-2に付けているのはタテ8cmのカラビナです。
これでさえちょっと大きい。
ですが、残念ながら登山/クライミング用のカラビナでこれより小さいサイズは探せませんでした(2013年6月9日時点)。8cmのものでさえ、登山/クライミング用としては特殊な部類になりますので選択肢はほぼ無いと思います。
【2014/10/18 追記】同じサイズでこれより強度が高く、色も9種類あるもの見つけました。詳しくは『DOMKE MapCamera Limited F2N:カスタマイズ(1)カラビナ』を参照下さい。【追記おわり】
ネットであっちこっち探しまくってようやく1個だけタテ8cmの製品を見つけた。
roc’teryx Super Mini(ロックテリックス スーパーミニスクリュー)
※注意:PDFが開きます。
http://www.magic-mountain.jp/item/category/47pdf/47_p30-32_rocteryx.pdf
日本の代理店はMAGIC MOUNTAIN(マジックマウンテン)さんです。
色はシルバーとブラックの2色のみ。定価735円。
他にもひょっとしたらあるのかも知れませんが、も〜探すのヤダ!(笑)
どれだけ探した事か・・・遠い目(; ̄ゝ ̄)
こちらで購入出来ます。
[楽天] http://search.rakuten.co.jp/search/mall/スーパーミニ/登山・トレッキング-201890/p.1-s.1-sf.0-st.A-v.2
[アマゾン] http://www.amazon.co.jp/MAGICMOUNTAIN-マジックマウンテン-スーパーミニスクリュー-A2440LKN-ブラック/dp/B003OPT4PK/ref=sr_1_1?s=sports&ie=UTF8&qid=1370871364&sr=1-1&keywords=スーパーミニ+スクリュー
さて、ここからはカラビナのあれこれ。
強度、強度と言うけれど、それって何?おいしいの?
おいしくも無いし、このブログを見てる方には単に雑学的な情報。
登山用のカラビナには大抵印字されてる or 説明書に記載されてる。下のカラビナでグリーンで囲んだ部分の内側をご覧下さい。
※部分拡大
「横長の菱形26 縦長の菱形8 メガネの片方が閉じてないような記号10KN」という記載がある。
菱形は矢印で書かれてる場合もある。こんな感じで「⇔26 ⇕8」
ここで、「KN」 正しい表記は「kN」(?) =「キロニュートン」という単位。
1kN = 約100kg。ほんとはもうちょっと細かいんだけど、覚え易い方で。
そうすると26kN = 約2,600kg = 約2.6トン。横長の菱形の方向にって事だから、下の写真の青い矢印の方向に2.6トンの力がかかった状態まで耐えられるという事。縦長の菱形はグリーンの矢印の方向に8kN = 約800kg。ここでお気付きだろうが、グリーンの矢印の方向では青い矢印方向の強度の3分の1以下になってしまう。これは、どのカラビナでも大体そう。
なぜなら、どの向きで使うにしても青い矢印方向に力が加わるように使うのが正常な使い方だから。
これを専門用語で「メジャーアクシス(Major Axis)」と言う。
一方、グリーンの矢印方向は「マイナーアクシス(Minor Axis)」と言う。
「メジャー」と「マイナー」で覚え易いでしょ?w
最後の、このメガネの片側が閉じてないような記号(笑)は「オープンゲート」と言って、文字通りゲートが開放状態の事。
この状態でメジャーアクシス方向に力が加わった場合の耐加重。10kN = 約1,000kg = 約1トン。
かなり重いもんまで大丈夫なんじゃん!
そうなんです、これが「なんちゃってカラビナ」と「登山用カラビナ」の違い。この強度の安心感。
ただし、上記3つの強度はあくまでも静加重の時の数値。例えば、重い物をカラビナに単にぶら下げてる状態。
対して、動加重。これは下に落ちる加速度等が加わったりして計算が面倒なので割愛w 分かり易く言えば、例えば立ち止まって肩からバッグぶら下げてる時は静加重。歩いたり走ったり、肩からバッグぶら下げて動いてる時は動加重がかかる。けど、カメラバッグ程度の重さなら大して気にする必要も無いけどね。
あと、強度はカラビナによってマチマチです。
ちなみに先に紹介した8cmのカラビナのメジャーアクシス強度は14kN = 約1.4トン。マイナーアクシス強度は明記されてないけど、大体3分の1以下、例えば4分の1としても3.5kN = 350kg。バッグの重さを10kgとしても35倍まで大丈夫だから動加重を考慮しても全然余裕。
roc’teryx Super Mini(ロックテリックス スーパーミニスクリュー)
この向きで取り付けるでしょうからマイナーアクシス方向に加重がかかる。
【番外編】
実を言うと、8cmサイズのカラビナ・・・登山用具メーカーから出てるのがもう1個ある。
KONGって言うイタリアのメーカーから出てるMini “D”という製品。
KONG Mini “D” #751
http://www.kong.it/pr_conn.htm#NOT_FOR_HUMAN_SUPPORT_-_Mini_connettori
ただし、「人を支える為のものではありません」という注意書き。メジャーアクシス方向の強度が600kgだからマイナーアクシスでは4分の1と仮定して150kg。動加重考慮しても大丈夫だとは思うけど、おススメはしないかな。
もう何年も前になっちゃうけど、ICI石井スポーツ原宿店「山専」で見かけた事があります。今でもあるのかは不明。登山用カラビナのコーナーじゃ無くてアクセサリーカラビナがあるコーナーにありました。700円ぐらい?だったと思う。色も他の色だったような気がする。カラバリがあるのかな?
この週末で軽く百個超えるカラビナ見たな。
カラビナも見てていいなぁと思う物がいくつかあって欲しいなぁとは思うんだけど、観賞用にしてもしょうがないし(笑)
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