カメラ用のハンドストラップ…
これ、人によって思い浮かべるモノが違うよね。
大きく分けると多分この2つに集約されるんだろうと思う。
(左):2点留め。手の甲を通してカメラのグリップを持った時に、その手をカメラに密着するように補助する。
(右):1点留め。手首まで完全に通せる+α程度の余裕があり、不慮の落下を防ぐ。
細かい分類で言うと、左が「グリップストラップ」、右が「リストストラップ」になるんだろうか。まぁ、キッチリそういう名称が決まってるわけでは無いし、中にはグリップストラップ型で1点留めのものもあるんだけど便宜上上記2つの名前を使います。
記事で取り上げるのは「グリップストラップ」の方(※以降、「ハンドストラップ」=「グリップストラップ」の意)。
このグリップストラップ、私にとっては必需品。デジイチ(正確に言うと、+デカいミラーレス)には必ず付ける。
探せば革を使った高級品から安価な化学繊維を使ったものまでいくらでもあります。
PENTAXも純正のハンドストラップ出してるしね。
ハンドストラップOーST128
私は自分で所有した一番最初のデジイチ 〜 昨年(2014年)前半頃までの随分と長い間、「ハクバ ピクスギア グリップストラップ」を使ってました(一番上の画像の左側のやつ)。
http://www.hakubaphoto.jp/products/detail/0103040001-4H-00-00
実売も安いし、カメラの三脚穴に取り付ける台座部分の取り外しが容易だから。付属してるプラ製の台座は私にとっては不要品。ストラップを通せる穴と三脚穴に取り付けるネジさえあれば何でもいいので私はアルカスイス互換のプレートを代わりに使ってる。ストラップ自体は機能も十分果たすし、耐久性にも全く問題は無い。
だが!そのうち欲が出てくるのが私(笑)
昨年、ずっと気になってたハンドストラップを購入。ハクバのモノの3倍以上の価格だけど、素材や持った感じは明らかに上質。もう1個欲しいなぁ〜と思っていたところに・・・
ハンドストラップの革命が起きた!w
それまでのハンドストラップの特長:
■ 着脱が面倒
カメラ上部のストラップ用三角環に通したり、底部の台座をネジで回さないといけなかったり。
■ 調整(長さ、緩さ)がし辛い
一旦取り付けるとその後の調整がし辛い。緩めたり締めたりが瞬時に出来ない。
■ 嵩張る
■ 見た目が良くない
これらを一気に解決する製品がPeakDesignから発表、KICKSTARTERで出資者を募った。
ここら辺の詳しい話は過去に書いた記事に載せてますので興味のある方はどうぞ。
PeakDesign再び!:Slide & Clutch(on KICKSTARTER):その1
※このシリーズ…結局「その5」まで書いてしまいました。
で、まぁ、KICKSTARTERでの出資期間も終わり、当初2014年10月中には出資者全員に行き渡る予定だったのが…初期に届いたユーザーから不具合報告多数。製造上のミスが見つかり、対策品に差し替えを行った等の作業があり、私は12月初旬に受け取った。
各パーツを見て行くと、まずは台座のプレート。
これはStandard Plateというもので単体販売およびCapture Camera Clipに標準で付属して来るものと同じ。アルカスイス互換のプレートでCaptureだけでなく、アルカ型の雲台にも使える優れもの。4隅にはストラップ用の穴が空いてるのでそこにAnchorを通す事が出来ます。
このプレート、既にCaptureを持ってる人だとほんとは要らないモノなんだよね。
何故これが付いてるのか?
これはPeakDesignの考え方でこうなった。初めてこの製品を買った人でもすぐに使える → この製品だけで完結する → 追加のパーツだとか、どれを選べばいいのかだとか、詳しく知らない人でも大丈夫なようにと、ユーザーの立場になって考慮した & PeakDesignの会社側としての都合 → 種類が増えればそれだけ資材管理が複雑になる → コストが上がる → これを防止する為。
まぁ、いろいろと事情はあるよね。私はCapture用のプレート何枚も持ってて更に増えるだけなんだけどこれは仕方がない部分だと思う。少なくともハクバのに付いてくるプラ製の台座よりはよっぽど有用。あっちのはほんとにゴミでしか無いからさ。
お次はAnchorとAnchor Link。
今回の目玉の着脱機構その1。カメラ底部に付けたプレートとストラップ部分を一発で着脱可能にする機構。赤い丸い部分を押してスライドさせるだけ。
グリップ部分。
目玉の着脱機構その2。カメラ上部の三角環への着脱を素早く可能にする専用開発された金具。私はこの金具だけが欲しかったと言っても過言では無いくらいのパーツw
手の甲があたる部分はすべり止め加工が入った柔らか過ぎず、硬すぎでも無い手触りの良い素材。この部分のすべり止め加工は要らないんじゃない?っていう感じはしなくも無いけどね。
カメラの三角環への取り付けは以下のような感じで行う。分り易いようにカメラ無しの状態で。
右端に見えるストラップを三角環に通して金具のゲート部分を開け、ストラップ先端の穴部分に通す。これだけ。
よく三角環部分に革あてが付いてるのがあるけど、これを付けたままにしておくと若干通しにくい場合がある。三角環がカメラ本体に干渉しないようにあてる革なので、常時ストラップを付けてる場合は多分無くても大丈夫。まぁ、付いてても若干の通しにくさを我慢できる人はそのまま付けてても全く構わない。そこら辺はスピードか傷防止か、どちらを取るかの天秤次第だと思う。
実際にカメラに取り付けるとこんな感じ。(Lブラケットに装着時の写真になっちゃってるけど)
今までのハンドストラップとは一線を画す製品。特に着脱・調整の手間は他のハンドストラップの追随を許さない。
ただ、これがベストか?と言うと、そうでも無いw
更なる改良が必要と思う部分もある。
例えば…
ストラップを締めた時、このように余りの部分がビロ~ンってなっちゃう。ここら辺の処理がうまく出来てない。
三角環に通すストラップ部分が華奢に思える。下(写真では上)の他のストラップ部分とは違う素材だから強度は違うのかもしれないけど、見た目は華奢に見えちゃう。
耐久性に関しては使い続けてないと分からない部分だから、まだ今の時点での評価は出来ないね。使っていくうちにどうなっていくか、様子見。
あとはグリップ部分。Anchor Linkの裏側は金属だから寒い日だと直に小指の付け根より下の方に金属部分があたってちと冷たい。何らかの素材で金属部分をカバーするような工夫が欲しい。自分でフェルト等を合うように切って貼り付ける方法もあるけどね。
PeakDesignの事なので、何年か先にまた改良版とか作るかもしれないのでそこに期待。
ただ、現時点(2015年2月)では、着脱・調整簡単なハンドストラップという括りに於いては唯一の製品だと思う。
【番外編】
注:これは本来の用途からは外れた使い方なので、製品の良し悪しを判断する目的はありません。単なるお遊びです。
先日買ったMX-1にCarrySpeedのD1ピンを付け、ピンの穴にAnchorを装着。Clutchを付けてみた。
笑っちゃうぐらいに操作性が悪くなる。ダメだ、こりゃ。
すぐに外したのは言うまでもないwww
元々想定してるカメラはDSLR = デジイチだからね。グリップ部分に握りのあるカメラじゃないとダメだよってPeakDesignも言ってるので。
さて、この記事のタイトルに「選」と入れたのはコレだけじゃ終わらないからwww
それまでず〜っと何年もハクバのやつ使ってたけど、昨年は気になるハンドストラップがいくつか出てきたんだよねぇ。ま、追々記事書く予定。
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